


2021~2022年の冬は例年よりも乾燥し穏やかだったおかげで、
早くからぶどう樹の成長サイクルが始まりました。
4月中旬から気温が上昇し、開花は例年より2週間早く5月末
に終了しました。
降雨量が少ない春でしたが6月末に豪雨があり、
まさに干天の慈雨となりました。
夏の高温によってぶどう樹は完璧な健康を保ち、8月中旬には適度な雨も降るなど、理想的な天候が続きました。
ぶどうの品質、収穫量ともに、非常に満足のゆくものでした。
2000年以降でベスト5に入る傑出ヴィンテージとなりました。

ルー・デュモン
「デュモン」とは山という意味。
仲田晃司氏の生まれた岡山県の高梁にある、
町のシンボル的存在の備中松山城をイメージし、
心の中にはいつも故郷があるという
想いを込めて付けた名前です。
「ルー」は、仲田夫妻が(カトリックの洗礼式における)"代親"になった、ルーちゃんという女の子にちなんでつけた名前です。
仲田晃司氏のワイン造りの特徴は、
日本人的、職人的と言うべき、
細部まで徹底的にこだわる仕事への執念。
仕込むワインのテロワールや個性を研究し尽くした上で、樽の選定眼や様々な熟成方法を駆使して
ワインを磨き上げます。
2003年には、かねてより念願だった自社の醸造所をジュヴレ・シャンベルタンに開設しました。そのお披露目パーティーのスペシャル・ゲストとして招かれたのは「ブルゴーニュの神様」と呼ばれた在りし日のアンリ・ジャイエ氏。自らの発言力の影響を考え、他人のワインについて、滅多に評価しないことで知られるアンリ・ジャイエ氏ですが、その場にあった仲田晃司氏のワインを大絶賛。それまで『日本人が造るブルゴーニュ』としか認識されなかったルー・デュモンが、ついに『神様が認めたブルゴーニュ』になった瞬間でした。2008年にはジュヴレ・シャンベルタンに念願であった自社畑も手に入れ、醸造所に併設した自社カーヴも取得。ビオロジックを採用してブドウを栽培し、新しいキュヴェを生み出すなど現在でも様々な取り組みを行っており、数あるブルゴーニュの造り手の中でも新進気鋭の造り手として、世界中で高く評価される存在となっています。
「天・地・人」の文字が入ったビビットなエチケットが印象的なメゾン・ルー・デュモンのワインでは、仲田晃司氏が自ら厳選したブドウを、全てブドウの状態で購入し、70%以上は摘み取りまで行っています。しかも、ブドウ樹の樹齢は30年以上のものだけ。それぞれのテロワールや個性を研究し尽くす仲田晃司氏の持つ選定眼を駆使し、発酵や濾過、無濾過などの醸造方法から、熟成に使用する樽のメーカー、熟成期間など、全てのキュヴェに最も合った工程で造られており、防腐剤も使用していません。このように全ての過程において強いこだわりをもって造られるワインには、日本人らしい繊細で丁寧なモノ造りの精神がしっかりと表れています。
仲田 晃司 Nakada Koji プロフィール
醸造家
1995年 単身渡仏
フランス各地のワイン生産者のもとで醸造の修行を重ねる
1999年 ボーヌの名門ワイン学校CEPPAで学位を取得
2000年 ブルゴーニュの地にルー・デュモンを設立
2008年 ジュヴレ・シャンベルタン村に自社カーヴ取得
大学生時代にアルバイト先のフレンチレストランでワインに出会い、「いつか自分の手でワインを造ってみたい」という夢を抱いて、1995年、頼るつてもなく単身渡仏。フランス各地の ワイン生産者のもとで醸造の修行を重ね、1999年、ボーヌの名門ワイン学校CEPPAで学位を取得。2000年にブルゴーニュの地に「「ルー・デュモン」を設立。2008年にジュヴレ・シャンベルタン村に念願だった自社カーヴ設立。