白ワインの代表的なブドウ品種は?品種ごとのおすすめワインもご紹介!
スッキリ・フレッシュな果実味が楽しめる白ワイン。カルパッチョやマリネなどの魚介との相性も抜群で、料理を引き立ててくれます!
しかし一口に白ワインといっても、原産国から甘口・辛口などの味の違いまで種類はさまざま。本記事では、白ワインの特徴やブドウの品種、おすすめワインなどを紹介しています。
何を買ったらいいか分からないという方も、これを読めばバッチリ!白ワインについて詳しくなれば、違いが分かるワンランク上のワイン通になれるかも!?今日から使える知識を分かりやすく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
白ワインの特徴
白ワインに使われるブドウは2種類ある
白ワインには原料として主に「白ブドウ」や「グリ系」が使われます。白ブドウはその名のとおり皮が白っぽい黄緑色をしているぶどうのことを指し、シャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどが有名です。
「グリ系」はあまり聞き馴染みがないかもしれません。実はこれは赤ワインに使われている品種「ピノ・ノワール」が変異して生まれたものです。「グリ」はフランス語で「灰色」という意味で、ピンクがかった灰色に近い果皮が特徴です。
グリ系から造られたワインは淡いオレンジ色で、「オレンジワイン」とも呼ばれていますが、白ワインと同ジャンルで扱われています。スッキリした味わいの白ワインに対し、グリ系は濃厚でコク深い味わいが特徴です。
また、一部の白ワインの醸造には「黒ブドウ」が使われることもあります。実はシャンパンには、黒ブドウ(ピノ・ノワール)が使われているのです。果肉を優しく潰し、果汁だけを抽出することで、シャンパン特有の美しいゴールド色になります。
白ワインはどうやって造られる?
白ワインの基本的な醸造(じょうぞう)工程は以下の通りです。
1. 除梗(じょこう)・破砕(はさい)(茎や果皮を取り除く)
2. 圧搾(あっさく)(果汁を絞る)
3. デブルバージュ(果汁を低温で数時間置いて、不純物を沈殿させる)
4. 発酵(上澄みの純粋な果汁のみを使用)
5. 熟成(木樽またはタンクを用いる)
赤ワインは醸造工程が少し異なり、デブルバージュは行わず圧搾(あっさく)前に果皮(かひ)・果肉・種を一緒に発酵させます。
また、赤ワインでは圧搾後に乳酸菌によって酸味を和らげる「マロラクティック発酵」という工程が加わりますが、酸味がポイントの白ワインではほとんど行われません。
白ワインと相性のいい料理は?
「肉には赤、魚には白」。よく耳にするワインの常識通り、白ワインは魚介類と相性ピッタリです!
白ワインの特徴は、「酸味」と「渋み」、そして「甘み」です。「甘み」が強い肉料理と合わせると、白ワインの「甘み」が負けて「渋み」が際立ってしまいます。一方で魚料理では、白ワイン特有の「酸味」が淡白な魚介類の美味しさを引き立ててくれるのです。
白ワイン選びの基本!ワインの甘口・辛口はどう違う?
白ワインの甘口・辛口は一体何が違うのでしょうか?それはズバリ「糖分量」です!ブドウには「糖分」が含まれています。醸造工程の「発酵」により、この糖分がアルコールに変化してワインになります。
つまり、「糖分→アルコール」の変化割合によって甘口・辛口が決まるというわけです。一概にはいえませんが、アルコール度数が高いほど辛口、低いほど甘口となります。
ちなみに、赤ワインは基本的に辛口のため、「甘口・辛口」表現は使いません。「~ボディ」という表現をし、重みやコクによって変わってきます。
代表的な白ワインのブドウ品種
ワインを買おうと思っても、その種類の多さから何を選んだらいいか迷ってしまいませんか?ワインに使われるブドウの品種は5,000種ほどあるといわれています!ここからは白ワインに使われる代表的な品種の特徴や、品種ごとのおすすめワインを紹介します。
ぜひ、今後のワイン選びの参考にしてみてください。
シャルドネ種~世界でもっとも知られているワイン~
白ワインのブドウ品種といえば、「シャルドネ種」を真っ先に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?シャルドネ種は、世界で最も有名な白ワイン用ブドウ品種です。
生産地はフランスのブルゴーニュ地方が有名ですが、病気に強く、順応性が高いため、日本を含む各国で栽培されています。
特徴としては良い意味で個性がなく、栽培地や醸造家(じょうぞうか)の意図が風味に反映されやすいという点です。栽培地や醸造方法によって、以下のように変化します。
【栽培地】
● 冷涼地:林檎や梨、柑橘系のような爽やかな風味
● 温和地:メロンや桃のような重厚で甘酸っぱい風味
● 温暖地:南国フルーツのようなトロピカルな風味
【醸造方法】
● 木樽(きだる):バニラのようなコク深い風味
● タンク:ブドウ本来のフレッシュな風味
クセがなく飲みやすいシャルドネ種は、世界中の人々に広く愛されています。
シャルドネ種でおすすめのワインをご紹介します!
シチリア最大のワイン会社セッテソリの手掛けるオーガニックワイン
セッテソリ・シャルドネ・ビオ
ソーヴィニヨン・ブラン種~フレッシュで爽やか。和食との相性もよい~
華やかで独特な香りと、キレの良い酸味が特徴のソーヴィニヨン・ブラン種は、シャルドネ種に次いで有名な白ブドウ品種です。個性的なアロマはグレープフルーツなどの柑橘系果実や、ハーブや草原などを思わせます。フレッシュで、青々しくも爽やかな味わいが印象的なワインです。
生産国によって味が大きく変わるのも、ソーヴィニヨン・ブラン種の面白いところです。冷涼地で造られれば、酸味が強く軽やかな味わいに。温暖地で造られれば、マイルドな酸味と甘味が感じられる重厚な味わいになります。
また、カボスやスダチを思わせるシャープな酸味があり、和食との相性バツグン!お寿司屋さんでの支持率No.1の白ワインです。
ソーヴィニヨン・ブラン種でおすすめのワインをご紹介します!
グレープフルーツやマンダリンオレンジのような柑橘類の果実味を感じるドライな白ワイン
ヴィラルルカ ボルドーブラン / シャトー・ローザン・デスパーニュ
https://www.aeondewine.com/shop/g/gA106-4560461902450/ >>
ボルドーのソーヴィニヨン・ブランは、穏やかで上品なアロマが特徴で、柑橘類やハーブの香りに加え、火打ち石のようなミネラル感が際立ちます。爽やかな酸味とフレッシュな果実味を持ち、バランスの良い辛口ワインとして親しまれています。
シャトー・ローザン・デスパーニュのヴィラルルカ ボルドーブランは、柑橘系やパッションフルーツのエキゾチックな香りが特徴。フレッシュでチャーミングな味わいに加え、レモンやスパイスのニュアンスが感じられます。余韻が長く、爽やかな酸味とリッチなボディが調和した仕上がりです。
● 味わい:辛口
● おすすめ料理:ローストチキン
● 飲み頃温度:12~14℃
リースリング種~しっかりとした酸味が特徴。生産地によって味わいが大きく変わる
ドイツを代表する白ワイン用品種で、その魅力は何といっても「強い酸味」です。白い花を思わせる可憐な香りを持ちながら、突き刺すような酸味があるため、その味わいを「女性的」と表現する人もいます。
シャープでフレッシュな印象の「辛口」から、酸味と甘味が絶妙でエレガントな印象の「甘口」まで、さまざまな表情を見せてくれます。リースリング種の特徴である酸味は、「寒冷地」と「痩せた土壌」という緊張感のある環境下によって生まれます。
主な生産地は、ドイツとフランス北東部のアルザス地方です。生産地によって味わいが異なり、ドイツは酸味と透明感がある繊細な味わい、アルザス地方は果実味とミネラル感がある豊潤な味わいが特徴です。
リースリング種でおすすめのワインをご紹介します!
フルーティでジューシー!甘さと酸味のバランスが完璧
カルフェルツ リースリング・フルフトズース / カルフェルツ
甲州種~海外から高い評価を受けている日本固有のブドウ品種
日本が誇るブドウの生産地、山梨県甲州市の名前が付いた「甲州種」は、国際品種として日本ではじめて認められたブドウ品種です。
甲州種は古くから日本で栽培されており、その歴史は平安時代にまで遡ります。完熟した甲州種は薄い藤紫色をしており、グリ系の品種として位置づけられています。
甲州ワインの特徴は「繊細さ」と「優しさ」です。くせがなく今までにない味わいとして世界から注目を集めています。その穏やかな口当たりは和食にもよく合い、繊細な味や出汁(だし)の風味を損ないません。
どこか「和」を感じさせる爽やかな香りと、柑橘系の酸味と渋みは日本人の舌にピッタリです!
甲州種でおすすめのワインをご紹介します!
勝沼を代表する老舗ワイナリーによる旨味やコク、複雑な風味豊かなワイン
2022 甲州 シュールリー / ルミエール
https://www.aeondewine.com/shop/g/gA106-4906498019431/ >>
山梨県産の甲州ブドウを使用し、シュールリー製法で醸造された辛口白ワインです。この製法により、澱(おり)から旨味成分を引き出し、酸化を抑えたフレッシュな果実味とミネラル感が特徴で、柑橘系の香りと程よい厚みのある味わいが楽しめます。
ルミエールワイナリーの歴史は1885年(明治18年)に遡ります。大正7年には宮内庁御用達となり、昭和2年には昭和天皇即位の祝賀用ワインとして採用されるなど、日本国内でも特に格式高いワイナリーとして知られています。
● 味わい:辛口
● おすすめ料理:刺身、天ぷら、煮物
● 飲み頃温度:8~10℃
まとめ【品種ごとの個性を知ってワインを楽しもう】
今回は白ワインの品種についてご紹介しました。ぜひ白ワインを選ぶ際にはブドウ品種についても注目してみてください。同じ品種の「甘口」「辛口」を飲み比べてみるのも、面白いかもしれませんね。
知れば知るほど奥が深い、ワインの世界。今夜はそのディープな世界に想いを馳せながら、白ワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。