“辛口”といえばキリっとした白ワインを思い浮かべますが、赤ワインにも辛口があるのでしょうか？ 今回はそんな疑問に答えつつ、“辛口”赤ワインについて種類、選び方、合う料理を徹底解説し、おすすめワインも紹介します！

白ワインは甘口、辛口と表現しますが、実は赤ワインに辛口、甘口はなく、「ボディ＝骨格」で味のタイプを表現します。骨格のしっかりした濃厚なワインを「フルボディ」、逆に軽やかなワインを「ライトボディ」、その中間を「ミディアムボディ」と表現します。フルボディはアルコール度数が高く重たい印象、逆にライトボディはアルコール度数も低く、飲み口の軽いワインです。

いわゆる“辛口”の赤ワインには、主に次のようなブドウ品種が使われています。

赤ワインの王様的ブドウ品種。フランス、ボルドーが原産ですが、現在ではヨーロッパ、アメリカ、アフリカと世界中のワイン産地で栽培されています。力強く凝縮した果実味、パワフルなタンニンが熟成によって滑らかになり、複雑な味をもたらします。ボルドーの5大シャトーでは全てこのカベルネをメインに造られています。

同じくボルドーの代表的なブドウ品種。タンニンが少なく、ふくよかな味わいで、よくカベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドして使われます。丸みがあって飲みやすく、世界的に人気が高まっていることから、今では世界のワイン産地で栽培されています。

フランスブルゴーニュ地方を代表するブドウ品種。力強いカベルネ・ソーヴィニヨンが男性的と言われるのに対し、ピノ・ノワールは優雅で女性的なワインに例えられます。味わいはタンニンが控えめで酸味も程よくエレガント。冷涼な地域のみ栽培が可能なため、カベルネやメルローに比べ、産地は限られています。
シャンパーニュに用いられることでも有名です。

フランスコート・デュ・ローヌ地方原産のブドウ品種。濃厚で黒コショウのようなスパイシーな風味が特徴で、パンチのきいた力強さがあります。オーストラリアではシラーズと呼ばれ、コート・デュ・ローヌとはひと味違った、ダークチョコレートのように濃厚で個性的なワインが造られています。

フランスやスペインの地中海海域で造られているブドウ品種。南フランスではシラーやサンソ―などの品種とブレンドされ、今回紹介している「シャトーヌフ デュ パプ」にも使われています。スペインではガルナッチャと呼ばれ、フルーティなミディアムボディのワインが人気です。

スペインを代表するブドウ品種。渋みと酸味のバランスがよく、コクのある赤ワインを楽しみたいときにおすすめ。香り高く繊細な味わいで、長期熟成向きです。

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イオングループ100人のワイン専門家が選ぶ「イオン ワインアワード2019」受賞のイチオシワイン！しかもボルドーのグレートヴィンテージである2018年とあって、これは絶対におすすめです。
カシスなどの赤い果実の香り、凝縮した果実味、しっかりしたタンニンと旨味がたっぷりで、「濃旨」ワイン好きにはたまらない一本。リピーター続出にも納得のおいしさです。
アルコール度数14％。メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン。
しっかり脂ののったローストビーフにおすすめ。口中の脂をタンニンが洗い流し、肉の旨味を引き立てよりおいしくいただけます。

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「シャトーヌフ デュ パプ」は「法王の新城」という意味で、14世紀にローヌ地方の法王の畑で造られ始めた歴史ある銘酒です。
コート・ド・ローヌで高く評価されているロジェ・サボンのシャトーヌフ デュ パプは、「味わいはフルボディで、しなやかさや見事な凝縮感に加えて、まろやかでクリーミーな質感があり、エスプレッソと甘草の風味が後味に広がる」と評され、パーカーポイントで93点という高得点を獲得。今後10～20年の長期熟成が期待でき、ポテンシャルの高さも魅力です。
赤身肉のローストビーフのほか、複雑なハーブの香りがキノコ料理にもマッチ。ジビエやトリュフ、鴨鍋といった秋冬のごちそうにピッタリなワインです。 アルコール度数15％前後、グルナッシュ、シラー、サンソ―。

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スペインを代表する銘醸地(めいじょうち)リオハのアロマたっぷりのテンプラニーリョ。レゼルヴァとは熟成の意味で、このワインはフレンチオークの樽で21ヵ月、瓶内で15ヵ月熟成させています。 熟成によるウッドスモークの香り、スミレやコンポートしたベリーのような甘い香りがあり、しっかりとしたタンニンと酸味、豊かな果実味のバランスがよく、フルボティでも飲み疲れない心地よさ。
牛肉、ラム肉のロースト、シチューなどのしっかりした肉料理と合わせて。
アルコール度数13.5％、テンプラニーリョ。

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溌溂(はつらつ)としたベリーの果実味にカリフォルニアらしさを感じるピノ・ノワール。ブルゴーニュとはひと味違うピノを試したい、という方におすすめです。 タンニンは穏やかで果実味と酸味のバランスがいいので、食事の邪魔をせず、いろいろな料理に合わせられます。ピザやパスタ、サーモン、ハンバーガー、チキンのグリルなど、カジュアルな洋食全般にイケる使い勝手のいいワインです。
アルコール度数13.5％、ピノ・ノワール。

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ココファームワイナリーのブドウ畑が開墾されたのは1958年。栃木県の障害者支援施設こころみ学園の先生と生徒によって作り始められました。以来、急斜面の自家畑で除草剤や化学肥料を使わず、ブドウ本来の持ち味を大事にした丁寧なワイン造りが行われています。

日本固有のブドウ品種マスカット・ベリーAに、メルローなどボルドーの品種をブレンド。ラズベリーやイチゴ、ミント、カカオの香りとともに柔らかなタンニンと果実味が楽しめます。ブリの照り焼き、ざるそば、味噌カツといった和食にぴったりのワインです。
アルコール度数11.4％、マスカット・ベリーA、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン。

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ワイナリーを経営するファルネーゼ家がワイン生産を始めたのは1582年。ファルネーゼ家の王子に嫁いだオーストリアのマルゲリータ王女が、イタリア中部のアブルッツォ州の気候と風景に魅了され、ワイン造りに目覚めたのがその始まりです。
プルーンやカシスなどフレッシュなフルーツ、ジャム、バニラ、ロースト香とアロマは実に豊か。口当たりは滑らかで、ビロードのようなタンニンが広がります。
口当たりのよい軽やかなミディアムボディでトマトソースのパスタやピザなどカジュアルなイタリアンにおすすめ。
アルコール度数13％、モンテプルチアーノ。

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ボージョレ・ヌーヴォーでおなじみのブルゴーニュのボージョレ地区のワイン。ガメイ種特有のイチゴキャンディを思わせる甘い香りに、豊かな果実味、心地よい酸味が広がります。

ラザニアやチキンサラダなどの洋食はもちろん、甘い香りと豊かな果実味は酢豚や肉団子のような中華料理に合わせてもOK！ボージョレはヌーヴォー（新酒）の出る11月だけでなく、一年中楽しめるワインなのです！
アルコール度数12％、ガメイ。

いかがでしたか？自分好みのボディがわかれば、赤ワイン選びもより楽しくなりそうですね。
色々なワインを試して、ぜひ自分好みのおいしい赤ワインをみつけてください！