赤ワイン用ブドウ品種の代表「カベルネ・ソーヴィニヨン」とは?
目 次
- ポピュラーな赤ワイン用ブドウ「カベルネ・ソーヴィニヨン」とは
- 味と香りは?カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴
- 粒が小さい?ブドウの品種の特徴
- 世界中が使用!カベルネ・ソーヴィニヨンを使っているワイン生産地
- 寝かせるのが基本!カベルネ・ソーヴィニヨンのおいしい飲み方
- カベルネ・ソーヴィニヨンに合う料理とは
- 産地別!カベルネソーヴィニヨンを使ったワインの特徴
- 【フランス】複数のブドウをブレンドしたワインが主流
- 【チリ】チリカベと呼ばれる高コスパのワインが豊富
- 【アメリカ】カリフォルニアワインを中心にカベルネを使用
- 【オーストラリア】果実味のあるワインが多い
- 【アルゼンチン】果実味のあるワインやマルベックとブレンドした高級ワインが存在
- ほかにも産地は多数!世界各地で使われています
- カベルネ・ソーヴィニヨンのおすすめワイン3選と合う料理
- 2018 シャトー・セネジャック / シャトー・セネジャック ◎
(CHATEAUX SENEJAC HAUT-MEDOC 2016 ◎)
- インディゴ グランレゼルヴァ カベルネ・ソーヴィニヨン / ヴィニェードス・エミリアーナ
(INDIGO GRAN RESERVA CABERNET SAUVIGNON)
- 2016 ダックホーン カベルネ・ソーヴィニヨン・ナパヴァレー / ダックホーン
(DUCKHORN CABERNET SAUVIGNON NAPA VALLEY 2016)
- 【まとめ】お手頃から高級ワインまで!カベルネを楽しもう!
赤ワイン用のブドウ品種としてワインを生産する国々で広く生産されているカベルネ・ソーヴィニヨンを使用したワインは、お手頃価格で外れがない点でもおすすめです。ただ、有名ではあるけれどどんな味なのかはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。生産地によってもブレンドに違いがあるカベルネ・ソーヴィニヨンには、どんなワインがあるのかぜひ知っておきたい楽しみ方や合う料理も含めて詳しくご紹介します。
ポピュラーな赤ワイン用ブドウ「カベルネ・ソーヴィニヨン」とは
世界で最も広く栽培されている赤ワイン用のブドウが「カベルネ・ソーヴィニヨン」です。耐寒性があることから様々な国で栽培されており、特にボルドーの主要品種として用いられていることでも知られています。ここでは「カベルネ・ソーヴィニヨン」の独自の魅力についてご説明します。
味と香りは?カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴
カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴は、何といっても渋みと酸味のバランスのよさです。さらにブレンドすることで濃厚な味わいとなるため、「しっかりした赤ワインを味わいたい」「ガツンとしたワインを飲みたい」ならぜひ選んで欲しいワインとなっています。さらに生産地ごとに異なる香りも魅力の一つで、樽本来のビターな香りに加えて冷涼なエリアでは清涼感のある香り、熟成が進むとカシスやブルーベリーなど濃い果実の香りが強まるなど様々な香りが楽しめます。
粒が小さい?ブドウの品種の特徴
カベルネ・ソーヴィニヨンは、小粒であることに加え、果実が小さく皮が厚いのが特徴です。このため皮に含まれるタンニンやフェノールが豊富で、これがワインの味や香りに大きく影響しています。カベルネ・ソーヴィニヨンは17世紀にフランス南西部で発見されました。カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブラン、2つの種が自然交配して誕生したことが後にDNA鑑定で明らかになっています。黒く果皮が厚いことから病気や害虫に強く、世界中で栽培されるようになりました。そのため知名度も高く、カベルネ・ソーヴィニヨンを使用したワインは安定した人気を誇ります。
世界中が使用!カベルネ・ソーヴィニヨンを使っているワイン生産地
フランスで誕生したカベルネ・ソーヴィニヨンは、土地に根付きやすく熟成が短くても深い味わいのあるワインになるため世界中で栽培され、ワインに使用されています。ただ天候に左右されやすいため、比較的暖かく日照量が多い土地が主たる生産地となっています。原産地のフランスをはじめ、ワインの生産が盛んなイタリア、スペイン、チリ、アルゼンチン、アメリカなどのほか、日本でもカベルネ・ソーヴィニヨンを使ったワインが生産されています。アメリカやチリに加えて、アルゼンチン、オーストラリアやニュージーランド、南アフリカやカナダ、日本は比較的ワインの生産の歴史が新しい国のワインは新世界ワインと呼ばれており、新世界ではカベルネ・ソーヴィニヨンのみのワインも生産されています。
寝かせるのが基本!カベルネ・ソーヴィニヨンのおいしい飲み方
カベルネ・ソーヴィニヨンは果皮が厚いことからタンニンが豊富です。このタンニンによる苦味や渋みが強いため、一般的にはブレンドして熟成させることでまろやかな味わいのあるワインになります。またカベルネ・ソーヴィニヨンの出来によっても熟成の期間は変わってきますが、最高級のボルドーワインの場合は10年以上、もしくは数十年の熟成が必須です。ただ、近年ではよく熟した果実を使用し、寝かせなくても甘く豊かな味わいが楽しめる安価なラインナップも豊富なので、こちらもおすすめです。
カベルネ・ソーヴィニヨンに合う料理とは
重厚な味わいが特徴であるカベルネ・ソーヴィニヨンには、濃厚な肉料理が合います。日本では牛肉を使った料理と合わせることが多いようです。ワインの本場であるフランスでは、子羊料理に合わせるのが一般的となっています。脂肪やタンパク質がタンニンの渋みをやわらげてくれるため、しっかり焼いたステーキやキノコや野菜を豊富に使ったビーフシチューと一緒に味わうのがおすすめです。逆に香りが強い料理はカベルネ・ソーヴィニヨンの芳醇な香りを打ち消すため、注意が必要です。
産地別!カベルネ・ソーヴィニヨンを使ったワインの特徴
カベルネ・ソーヴィニヨンは様々な地域で生産されているため、その地域ごとに香りや味わいが異なります。どんな土地にも適応する品種ではありますが、気候や天候の影響を受けやすいため生産地ごとに特徴あるワインが作られているのです。そこでカベルネ・ソーヴィニヨンの主な生産地ごとの特色を詳しく見ていきましょう。
【フランス】複数のブドウをブレンドしたワインが主流
カベルネ・ソーヴィニヨンの原産地であるフランスは、ボルドー地方を中心に南部や南西地方でも盛んに栽培されています。ボルドーではカベルネ・ソーヴィニヨンの生産は6割以上となっていますが、収穫期の天候が厳しいことから他の品種とのブレンドが一般的です。ただ、比較的温暖なエリアである南部や南西地方では熟成させなくても味が凝縮されることから単一品種のワインも作られています。そのため高品質でありながら比較的リーズナブルな価格のワインも多くあります。とはいえカベルネ・ソーヴィニヨンはボルドー地方以外の地域によっては土壌などの条件が合わないことから栽培が難しいことも多く、国境を越えてワイン生産を行う醸造家も増えています。
【チリ】チリカベと呼ばれる高コスパのワインが豊富
南米各国でもカベルネ・ソーヴィニヨンは栽培されています。栽培地域ごとの気候に大きく違いがあるため、個性ある味わいがあるのが特徴です。チリは南米の中でも温暖で乾燥している地域であり、夜は冷涼で雨が少ないというカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に適した土地です。そのため日本で「チリカベ」という愛称で人気となった高品質のワインが生産されています。比較的リーズナブルな価格帯のワインは清涼感あふれる香りのものが多く一般的ですが、フルボディの重厚な味わいが楽しめる高級ワインもあり、その多彩なスタイルから多くのワイン愛好家に愛されています。
【アメリカ】カリフォルニアワインを中心にカベルネを使用
アメリカはワイン生産国としては新しい側になりますが、ボルドーに引けを取らない高品質なワインを生み出したカルフォルニアをはじめ、温暖なエリアである太平洋沿岸部でカベルネ・ソーヴィニヨンが盛んに生産されています。凝縮された味わいと樽の強い香辛料の香りが特徴的な高品質なワインが有名です。また冷涼な気候であるオレゴン州、ワシントン州、ニューヨーク州でもカベルネ・ソーヴィニヨンが生産され、こちらは長期熟成を目的としたワイン造りが盛んです。
【オーストラリア】果実味のあるワインが多い
オーストラリアでは温暖な気候と独自の土壌を活かし、赤ワイン用のブドウであるシラーズに次いでカベルネ・ソーヴィニヨンが栽培されています。ブドウが完熟しやすい環境であることから、果実味が強いワインが特徴です。カベルネ・ソーヴィニヨンを単一で使用するだけでなく、シラーズとのブレンドも盛んです。味と香りのバランスのとれたワインが主流で、熟した果実の味わいが感じられるのがオーストラリアのカベルネ・ソーヴィニヨンワインの特徴といえます。
【アルゼンチン】果実味のあるワインやマルベックとブレンドした高級ワインが存在
南米・アルゼンチンはチリの隣の国ですが、より過酷な気候の中でカベルネ・ソーヴィニヨンが栽培されています。凝縮された味わいと、濃厚さが魅力のワインです。アルゼンチンではマルベックが赤ワイン用のブドウとして主流ですが、カベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドした高級クラスのワインも高い評価を受けています。アルゼンチンは赤道に近いことから日照量が多いのですが、平地ではブドウ栽培の環境は暑すぎて過酷なため標高の高い高地で栽培されています。高地での乾燥した空気が、濃厚な味わいのあるカベルネ・ソーヴィニヨンを生み出します。
ほかにも産地は多数!世界各地で使われています
カベルネ・ソーヴィニヨンは、フランスだけでなく世界各地で生産されており、地域ごとの気候によって異なる特徴があることが魅力です。原産地のフランスや、スペイン、イタリアなどヨーロッパの生産地に加え、フランスに負けない高品質のワインを生み出したアメリカやオーストラリア、ワイン王国であるチリ、新世界と呼ばれる南アフリカやニュージーランドに加え、日本でも栽培されています。日本は比較的温暖な気候ですが、他の国と比べてあっさりとした味わいが特徴で、肉料理だけでなく魚にも合わせやすいワインとなっています。
カベルネ・ソーヴィニヨンのおすすめワイン3選と合う料理
カベルネ・ソーヴィニヨンは赤ワインではおなじみのブドウ品種で、価格も手頃なものが多くありますが、実際に飲んでみないと好みに合うかどうか分からないこともあり、選びきれないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここではぜひ一度飲んでいただきたいカベルネ・ソーヴィニヨンのおすすめワインと、一緒に味わいたい料理をご紹介します。
2018 シャトー・セネジャック / シャトー・セネジャック ◎(CHATEAUX SENEJAC HAUT-MEDOC 2018 ◎)
フランスのボルドー地方オーメドックを代表するシャトー、シャトー・セネジャックのワインです。パーカーポイントを90-92点獲得したこのワインは、コクがありながら果実の余韻を楽しめる優しい味わいが特徴です。日本でも多くの一流ホテルやレストランで採用されており、安定した上質なワインとしておすすめの一本です。正統派のワインを作り続けている伝統あるシャトーが生み出したカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロ、フランのブレンドをぜひ味わってみてください。肉料理はもちろん、チーズにも合わせやすいワインです。
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インディゴ グランレゼルヴァ カベルネ・ソーヴィニヨン / ヴィニェードス・エミリアーナ(INDIGO GRAN RESERVA CABERNET SAUVIGNON)
2021年にサクラアワードでダブルゴールドを受賞したヴィニェードス・エミリアーナのワインです。エミリアーナはチリ最大のワイナリーであり、自然派ワインにこだわった生産を続けています。カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴である酸味と渋みはなめらかで、味わいはバランスよく飲みやすいワインとなっています。また豊かな果実味は肉料理や肉の味わいを活かしたシチューによく合います。心地よい味わいで何度でも飲みたくなるワインです。
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2016 ダックホーン カベルネ・ソーヴィニヨン・ナパヴァレー / ダックホーン(DUCKHORN CABERNET SAUVIGNON NAPA VALLEY 2016)
アメリカ・カルフォルニアのナパヴァレーのメルロを全世界に知らしめたダックホーンのワインです。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロ、プティ・ヴェルドをブレンドし、タンニンのしなやかな味わい、果実の重なり合った風味が飲み終わった後も余韻として残ります。ダックホーンでは1978年からカベルネ・ソーヴィニヨンを栽培しており、その果実味はゴージャスといっても過言ではありません。熟成された深い味わいは、ラムチョップなどどっしりとした肉料理にぴったりです。
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【まとめ】お手頃から高級ワインまで!カベルネを楽しもう!
カベルネ・ソーヴィニヨンは赤ワイン用のブドウとして世界中で栽培されています。どんな土地でも根付く強さがある一方で、気候に左右されやすいため産地によって渋みや酸味、果実味に違いがあるのが特徴です。高級クラスのワインだけでなくリーズナブルなワインも多くありますが、イオンではお得に楽しめるセット商品も多数ご用意しております。この機会にぜひお試し下さい。