「ワインの王様」ブルゴーニュワインの特徴とは?
ブルゴーニュワインは「ワインの王様」と称されるほど、世界でも有数のブランドを確立しています。「ワインと言えばブルゴーニュでしょ!」という人も少なくありません。
なぜブルゴーニュワインがこれほどまでに有名になったのか?普通のワインとの違いはどんなところにあるのか?他とは一線を画す、ブルゴーニュワインの魅力をたっぷりお伝えします。
世界中のワイン通も魅了!その理由とは?
フランスの東部に位置するブルゴーニュは世界でももっとも有名で、かつ品質が高いワインを生み出す名産地。ここで造られたワインは「ワインの王様」と言われ、世界中の人々から愛されています。
●なぜワインの王様と言われる!?
ブルゴーニュは一日の寒暖差が大きく、高品質なぶどうの栽培に適している風土。世界最高級ワインとして知られる「ロマネ・コンティ」や、毎年話題になる「ボージョレ・ヌーボー」など、数々のワインが造られている地域です。
赤ワインだけでなく、白ワインも数多く造られ、知名度や人気度は他のワインと比べて飛び抜けて高く、確固とした地位を築いている。これが「ワインの王様」たる所以です。
●ブルゴーニュワインの材料とは?

ブルゴーニュ地方では主に「ピノ・ノワール」と「シャルドネ」というぶどう品種を用いてワインが造られています。
ピノ・ノワールは皮が濃い紫色をしている「黒ぶどう」の一種で、赤ワインの原料としてよく使われる品種です。華やかな香りとフレッシュな果実味が感じられます。また、比較的種が大きいためタンニンが多く含まれ、ワインにすると絶妙な渋みや苦味も加わり、複雑かつ繊細な風味となります。先ほど挙げた最高級ワイン「ロマネ・コンティ」もピノ・ノワールから造られています。
シャルドネは皮が淡い黄緑色をしている「白ぶどう」の一種で、白ワインの原料です。栽培する地域の気候によって香りが異なり、涼しい地域で収穫されたものは柑橘系の、温暖な地域のものはトロピカル系やナッツ系の香りが楽しめます。キレのあるすっきりとした味わいがあり、ほどよい酸味とコクが感じられます。
ブルゴーニュワインには6つの産地がある!?
畑ごとに味わいの変化を楽しもう!4つの格付けワインとは?
ブルゴーニュワインと一口に言っても、産地ごとにさまざまな個性があることがおわかりいただけたかと思います。
地域はもちろん、畑によってもワインの出来が大きく変わるため、AOCでは畑ごとに細かく格付けがなされていて、それぞれのぶどう生産者がワインのブランドを守るためルールに従ってぶどうを栽培しているのです。最高級ワインであるロマネ・コンティは一番高いランクの「グラン・クリュ」で栽培されたぶどうしか使えません。
ブルゴーニュワインの品質は、畑の格付けによって守られていると言っても過言ではないでしょう。どのように格付けがなされているのか、見ていきましょう。
【グラン・クリュ(特級畑)】

最高品質とされているぶどうが栽培される畑の区分です。前述のとおり、ロマネ・コンティを造るためのぶどうもグラン・クリュで収穫されます。他にもシャンベルタン、モンラッシェなどがグラン・クリュに格付けされています。
【プルミエ・クリュ(一級畑)】
グラン・クリュよりもワンランク下ですが、それでも他の畑と比較して高品質なぶどうが収穫できる畑です。村名と畑の名前をラベルに表示することができ、プレミエ・クリュ(Premier Cru)を名乗ることも可能です。
【村名アペラシオン (単独、あるいは周辺の村も含む場合もある)】
グラン・クリュ、プルミエ・クリュに位置づけられないものの、品質が高いぶどうが収穫できる畑がこれにあたります。マルサネといった村名がラベルに表記されます。
【地域名アペラシオン】
上記3つのいずれの格付けにも該当しない、一般的な畑がこれに該当します。ブルゴーニュ全域を指すものはブルゴーニュ+品種名がラベルに表示されます。たとえばブルゴーニュ地方でアリゴテ種を使って造った白ワインは「ブルゴーニュ・アリゴテ」と表記されます。
また、特定の地域で造られているぶどうを使用する場合は、地域名を表記します。「マコン」と書かれている場合は、マコン地域で収穫されたぶどうを使っているワインであることがわかります。
女王ワイン「ボルドーワイン」との違いって!?
王様がいれば女王様もいる。ブルゴーニュワインが「ワインの王様」と称されるのは冒頭でもご紹介したとおりです。それに対してボルドーワインは「ワインの女王様」と言われます。両者の違いについて見ていきましょう。
●ぶどう品種の違い
主にブルゴーニュでは赤ワインにはピノ・ノワールが、白ワインにはシャルドネが使われます。一方、ボルドーワインでは「カベルネ・ソービニヨン」や「メルロー」といった品種が使われます。
使っている品種も違うのですが、実は使い方も異なります。多くのブルゴーニュワインでは一種類のぶどうのみを使用してワインを造ります。一方、ボルドーワインは複数の種類のぶどうをブレンドするのが主流です。
そのため、ブルゴーニュワインはひとつの素材の味がダイレクトに楽しめる、ボルドーは複数種類のぶどうが織りなす複雑な味わいが感じられるという違いがあります。
●味わいや香り
ブルゴーニュ地方のワインはふくよかな香りと繊細な味わいが深い傾向があり、エレガントさが感じられるでしょう。白ワインはミネラル感が強く、スッキリとした口当たりで程よい酸味が楽しめます。
ボルドー地方で造られる赤ワインはずっしり重め。ブルゴーニュワインよりも酸味と渋味が強い傾向にあります。白ワインは果実感が強く、キリッとした爽やかな味わいがあります。
ブルゴーニュワインは王様、ボルドーワインは女王様ですが、実際にはボルドーワインのほうが香りや味は複雑で飲んだときに重みが感じられるので男性的なワインだと言えます。
ブルゴーニュワインを飲むなら当たり年のワインを
ブルゴーニュ地方はフランスの北部に位置するため、他の地方よりもぶどうの出来栄えが天候に左右されやすい傾向があります。また、単一のぶどう品種のみを材料として使っているので、ぶどうの品質がワインの香りや味をダイレクトに反映されます。そのため、おいしいブルゴーニュワインが飲みたいなら、当たり年のヴィンテージワインを選ばれるのがおすすめです。
AEON de WINEではブルゴーニュワインも豊富に取り扱っています。「ブルゴーニュ特集」でおすすめのワインなども紹介していますので、興味がありましたらぜひご覧ください。