キアンティ・クラッシコの歴史を作り、頂点を極めた生産者フォントディの代表作
サンジョヴェーゼ
フォントディは、トスカーナ州キアンティ・クラッシコ地区の中心部にあるパンザノの街の南側に位置しています。「コンカドーロ(金の貝殻)」と呼ばれる円形劇場の形をした盆地が広がるこの地は、暖かく乾燥したミクロクリマのお陰で、伝統的な高級ワイン産地として何世紀にも渡り名声を馳せてきました。葡萄畑は、130ヘクタールにわたり有機栽培認定を受けており、その内70ヘクタールが葡萄栽培に使用されています。化学肥料や農薬を使用せず、極力余分な干渉を加える必要がないよう、土地本来の力を最大限に生かした葡萄栽培を行っています。トスカーナのワインの歴史は古く14世紀に溯りますが、1960年代までは大量生産される質の悪いワインが公然と出回っていました。当時、多くの生産者は、輸出市場の隙間である安売りジャグ・ワインの市場を目指しており、葡萄農家も収穫に関しては質よりも量を重視し、葡萄樹を機械での収穫に適した水はけの悪い平らな土地に植えていました。キアンティのワイン醸造の未来に暗雲が立ち込めていた1968年、ドミジアーノとディノ・マネッティ兄弟は、このパンザノの地でワイン用の葡萄畑の購入を決め、89ヘクタールの土地を購入しました。購入した当時、畑は荒れ果てていましたが、西向きの急斜面で最高の気候条件が揃っていました。マネッティ兄弟は多額の資金を投じて葡萄樹を植え替え、設備の近代化を含む様々な面でフォントディを改革し、やがてトスカーナにおけるワイン作りの最先端を行くようになりました。トスカーナのワイン作りが大きく変化してゆく中で試行錯誤を繰り返し、ついに、国際的なカルト市場で大好評を博したスーパータスカン、フラッチャネッロで大成功を納めました。現在フォントディは、初代オーナーの親族で従兄弟同士のマルコとジョヴァンニが共同運営し、サンジョヴェーゼのスペシャリストである著名な醸造家フランコ・ベルナベイの指導を受けています。フォントディの創始者であるディノ・マネッティへのオマージュとして2008年より生産を開始したディノは、頭の大きな円錐型の特徴的な形をしたオルチョと呼ばれるテラコッタ製のアンフォラで発酵・熟成させることで、フレッシュでピュアな味わいに仕上がります。2019VTよりIGTコッリ・トスカーナ・チェントラーレからDOCGキアンティ・クラッシコに区分が変更になりました。スパイシーなアクセントが効いたチェリーやプラムの癖のないフレッシュな果実味に、口当たり滑らかでハリのあるタンニンが感じられる力強さとエレガンスを兼ね備えた味わい。開くまで時間を要するため、デキャンタージュをお勧めします。★ヴィノス94点画像がヴィンテージと異なる場合がございます。ご了承下さい。
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セールでお得にゲット
キャンティ・クラシコのBEST生産者のひとつで、焦点があっておりさすがの出来です。
柔らかで滋味深い味わい
再びセールにて購入。今回は香りが閉じており、サンジョベーゼらしさを感じなかったが、十分な酸ととろけるような甘みに加え、後口のタンニンの収斂がアクセントとなっている。アンフォラのワインに共通する柔らかく包み込むような心地よい味わい。お薦め通り、煮込みハンバーグに合う。
ピュアで味わい深いサンジョベーゼ
テラコッタのアンフォラで熟成させたためか、柔らかくピュアな果実味を感じるが、十分な濃さとボリューム(アルコール度数14°)も伴っている。甘さが前面に出ながらも十分な酸とタンニンがあるので、温度が上がってもべたつかず、時間とともにサンジョベーゼの個性が際だってくる。Fontodiのワインの中ではあまり注目されていないが、2019年でセール価格(税別5,980円)ならば5点としたい。