葡萄の個性を最大限に生かす
理想的な環境
メキシコシティの北約160kmにあるケレタロ州のメーサ台地にあるサラビべワイナリー。
赤道付近に位置しながらも海抜2,000mという標高の高い地勢環境にあり、乾燥した長い夏と冷涼な夜であることが特徴です。そのため、昼夜の寒暖の差が大きく(寒暖差9~20℃)、この気候が美味しい葡萄を育みます。
さらに、生産者の“良いワインは良い葡萄から”という理念に基づき、収穫の際には葡萄を傷つけないよう全て手摘み。それら周辺地域で収穫された葡萄のワイナリーへの輸送は品質を保つため低温機能付きトラックを使用しています。
収穫された3種の葡萄(ピノ・ノワール、シャルドネ、ユニ・ブラン)は、搾汁にもこだわり、特に高品質な“フラワーマスト“と呼ばれる一番搾りを贅沢に50%使用しています。
メキシコで唯一の伝統的製法の
スパークリング造り
収穫後は、シャンパーニュと同じ伝統的製法で瓶内による二次発酵を行い、熟成期間は18カ月間にわたっています。瓶内でワインが酵母・澱とコンタクトしながら熟成することにより、伝統的製法スパークリングワインの特徴である繊細かつ複雑な味わいがもたらされています。
長い熟成期間により自然に生まれた炭酸ガスが細かくワインに溶け込むため、グラスに注ぐとベビーパールのような小さな気泡が美しく長く持続することも特徴です。
その後のルミュアージュ(折を瓶口に集めるため瓶を定期的に回す作業)も、熟練した職人の手によって一つ一つ丁寧に行われています。
サラ・ビベの由来
「サラ・ビべ」の名は、スペイン バルセロナに本社を持つフレシネ社の創業者であるペドロ・フェラー・ボッシュの妻で、創立に大きな貢献をしたドロレス・サラ・ビベ(Dolores Sala Vivé Ferrer )に由来しています。
彼女の祖父は19世紀半ばからアメリカ向けにワイン輸出を手掛けています。その先進的な気鋭に富んだ祖父から経営のノウハウを学び、冷静な判断力、先見性を持ち合わせた女性でした。
夫ペドロの死後、ドロレスと息子であるホセ・フェラー(フレシネグループ現名誉会長)により、フレシネは伝統的製法で造られるスパークリングワインとして世界的なブランドへと成長していきます。
息子のホセ・フェラーは1980年代初頭、メキシコ中部ケレタロに約50ヘクタールの土地を取得、スペイン、フランス、カリフォルニアから厳選した葡萄の苗木を植え、メキシコという未知の土地でも伝統的製法によるスパークリングワイン造りをスタートさせました。
その後、1985年にサラ・ビベブランドとして初リリース。苦労を重ねながらもワイン造りへの情熱を死ぬまで持ち続けた母ドロレスの想いは遥か彼方のメキシコの地、ケレタロでも脈々と受け継がれています。