コスパ最高!おうち時間はチリワインで乾杯
最近、「家飲み」をすることが増えていませんか?
そんなとき、近所のコンビニやスーパーでも気軽に買えるチリワインは「おうち時間」の心強い味方です。日常的に飲むワインだからこそ、チリワインのコストパフォーマンスの高さもおすすめポイントです。
日本へのワイン輸入量はチリが5年連続でNo.1。この記録を打ち立てたのも、チリワインの安くて美味しいところが評価されたからこそです。
今回はそんなチリワインの意外と知られていない楽しみ方やうんちくなどをご紹介していきましょう!
90年代の赤ワインブームで急成長
2020年1月の財務省関税局貿易統計によると、日本におけるワインの輸入量の国別ではチリが5年連続で1位となっています。
1990年代前半までチリワインの輸入量は、フランスやアメリカ、ドイツより下回っていたのですが、1997~98年ごろに日本で起きた赤ワインブームに乗って急激に売上げを伸ばしています。
当時、赤ワインに含まれるポリフェノールが心臓疾患の予防になるという学説が広まり注目を集めました。そこでカベルネ・ソーヴィニヨンを使用したチリの赤ワインは、渋みが少なく飲みやすいということからワインのライトユーザーにも受け入れられたのです。
2007年には日本とチリとの間でEPA(経済連携協定)が発効されたことで関税が引き下げられ、もともと比較的安く販売されていたチリワインの販売価格がさらに下がりました。それに後押しされ、チリワインがさらに売れていくこととなったのです。
チリワインが安くて美味しい理由
チリは南北に細長い国土を持っています。
そのため、テロワールも幅広く、そのテロワールに応じたワインが造られています。チリは全般的に乾燥しており、その中には冷涼地域があれば温暖地域もあるので、良質なブドウが育ち、それに伴って美味しく良質なワインが出来上がります。
しかもフランスやドイツなどの旧世界ワインに比べて、人件費の安さなどもあり安価にワインを販売することができました。安くて美味しいワインを造り出すとくれば、売れないわけはありません。
ブドウのポテンシャルを引き出す最高の土壌
チリは南北に長いだけでなく、山脈を持ち、太平洋にも面しているため、多種多様な特徴を持ったブドウが育ちます。チリはヨーロッパよりも全般的に雨量が少なく、日照時間も長いので、ブドウ栽培には最適な環境を持っていると言えます。
また、チリワインに使用するブドウは手摘みで収穫することが多くなっています。そのために、ブドウの実に傷がつきにくいだけでなく、収穫する際に質の悪いブドウの実は避けて収穫できます。
そのほか、19世紀後半に旧世界のワイン用ブドウの樹は害虫「フィロキセラ」で大きな被害を被っていますが、チリではこの「フィロキセラ」の被害を受けていません。害虫だけでなく、乾燥した気候のために、ブドウの病気にかかりにくいという長所もあります。
このように、チリはブドウのポテンシャルを引き出す最高の土壌や環境を持っているというわけです。
2019年に輸入関税がゼロになるなどの追い風
2007年に日本とチリとの間で発効されたEPA(経済連携協定)はワインの関税を段階的に低くする取り決めをしています。
通常、ワインの関税率は15%がかかりますが、チリワインの関税率は2016年には5.8%、そして2019年4月にはゼロ%となりました。
現在では日本とヨーロッパの間でも「日EU経済連携協定(EPA)」が交わされており、ヨーロッパのワインも関税が撤廃されています。しかし、もともとのワイン価格が高く設定されているヨーロッパと比較して、チリは人件費の安さなどからワインは安価となっています。
そのため、チリからのワイン輸入量は今でも減っていません。チリワインの優位性はこれからも保たれるでしょう。
チリワインは高級ラインも充実しているんです!
価格の安さばかりに注目が集まりがちなチリワインですが、1,000円以上の中価格帯ワインや、それ以上のプレミアムな高級ラインのワインも充実しています。
そこで、チリが持つワインにとって最高の土壌や環境といったポテンシャルが注目され、フランスのボルドーやブルゴーニュをはじめ、世界中から集まってきたワイナリーがあり、そこではプレミアムワインが造られています。
ボルドー「ムートン・ロートシルト」がコラボ「アルマヴィーヴァ」
フランス・ボルドーの5大シャトーの1つであり、「シャトー・ムートン・ロートシルト」を造り出す「バロン・フィリップ・ド・ロートシルト」がチリの土壌に惚れ込み、チリNo.1ワイナリーである「コンチャ・イ・トロ」と提携。1998年に誕生したチリワインが「アルマヴィーヴァ」です。
「アルマヴィーヴァ」は、ブドウに対する徹底した品質管理はもちろんのこと、充実した醸造施設や有能なテクニカル・チームなど、フランスの技術や伝統に即したワイン造りを行っています。
チリにはフランスのような格付けシステムはありませんが、「アルマヴィーヴァ」が「チリでも一級ワインを造っていこう」という意識を高めるきっかけとなり、他の有名ワイナリーも続々とチリに参入。チリワインのポテンシャルを引き出した先駆け的存在となっています。
チリワインの歴史を変えた1本
「アルマヴィーヴァ」は、コンチャ・イ・トロ社が所有しているカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に最適な畑から収穫されたブドウに、バロン・フィリップ・ド・ロートシルト社がボルドーで培った技術が注ぎ込まれて完成しています。
バロン・フィリップ・ド・ロートシルト社はアメリカのロバート・モンダヴィ氏と共にカリフォルニアワインの最高峰「オーパス・ワン」を生み出しています。「アルマヴィーヴァ」はそれと同様のコンセプトを持っており、「チリのオーパス・ワン」とでも言うべき、チリワインの歴史を変えたプレミアムワインとなっています。
高評価をマーク
リリースする度に各国のワイン評価で軒並み高評価を得ている「アルマヴィーヴァ」。世界的に影響力があるワイン専門誌である「ワインスペクテーター」では、2000年以降はすべてのヴィンテージで90点以上の高得点をし続けてしています。
また、著名なワイン評論家、ロバート・パーカー氏は、「アルマヴィーヴァ」に対して90点以下の点数を付けたことがなく、最高で94+点を獲得しています。
2014年には、アメリカのワイン評価誌である「ワイン&スピリッツ」でワイナリー自体が「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」を獲得し、名声を世界中に轟かせています。
有名ワイナリーが続々参入
ワイン造りにとって最高のポテンシャルを持つチリには、世界中から様々なワイナリーが集まってきています。
有名なところでは、辛口白ワインの代名詞である「シャブリ」最高の生産者として知られるウィリアム・フェーブルです。
また、アメリカ・カリフォルニアのロバート・モンダヴィもチリのワイナリーと組んでプレミアムワインを生み出しています。自社がカリフォルニアで「オーパス・ワン」を造ったのと同じようなことをチリで実行していると言えます。
チリではプレミアムワインと言っても価格的にはお手頃です。およそ数万円はするヨーロッパ産ワインと同じクラスのものが、チリであれば1万円前後で味わえることもあるなど、コストパフォーマンスの高さが特徴です。
そこで、有名で高品質なワインを造るワイナリーでも、チリであればより安く、より美味しいワイン造りに成功しています。
ウィリアム・フェーブル
フランス・ブルゴーニュでシャルドネから造られる辛口白ワイン「シャブリ」で5つ星を獲得している生産者がウィリアム・フェーブルです。
ブルゴーニュから接ぎ木したブドウを使って醸造されるワインは、上級キュヴェながらお手頃価格で味わうことができます。
ロバート・モンダヴィ
ロバート・モンダヴィは、チリ最高峰ワイナリー「エラスリス」と組んでプレミアムワインを生み出しています。ワインはボルドースタイルのカベルネ・ソーヴィニヨン主体に、チリの代表的なブドウ品種であるカルメネールをブレンドしており、フレンチ・オーク樽の中でゆっくりと醸造されています。
おすすめチリワイン
やっぱり「ワインは安旨!」という人にとって、安くて美味しいワインが揃っているのがチリの特徴です。きちんと探していけばその値段以上に品質が高く満足感を得ることができるワインもたくさんあります。価格が安いので、気軽にどんどん飲み比べていき、自分のお気に入りの1本を探すこともできますよ。
ワイン初心者におすすめ!「プダ」で品種飲み比べ!
1本あたり数百円から気軽にワインを楽しめるのがチリワインの「プダ」シリーズです。
チリワインの代表品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンからメルロ、シラー、ピノ・ノワール、シャルドネ、ゲヴェルツトラミネールなど、代表的なブドウ品種がバラエティ豊かに揃っていますので、ワイン初心者の飲み比べにおすすめ!
チリワインならではの豊かな果実味とボディ感が特徴で、2017年や2018年に日本人女性が選ぶ国際ワインコンペティション「サクラアワード」を受賞した品種もあり、その美味しさは折り紙付きです。
ブドウ品種のバラエティが豊かなので様々な料理とも相性抜群で、ホームパーティなどのシーンでも大活躍してくれる高コスパワインです
> 癒されるおいしさ、チリワインプダ
チリの代表ブドウ品種カルメネール「ヴュー・マネント・グラン・レゼルヴァ・カルメネール
ブラックチェリー、プラム、スイートハーブの芳香を持ち、口に含むとモカ、ダークチョコレート、なめし皮の豊かな香りが円熟したタンニンと完全に結合し豊かさを与えるバランスのとれたワインです。
使用ブドウ品種はチリを代表するカルメネール。かつてはフランス・ボルドーでも栽培されていましたが、現在ではほぼチリの固有品種のようになっています。
豊かな果実味、まろやかな渋み、しっかりとしたコクを持っており、赤ワイン初心者にも飲みやすいワインです。ビターチョコレートのような香りと後味にコクのある味わいを持っていますので、リラックスタイムを演出してくれるワインだと言えるでしょう。
> ヴュー・マネント・グラン・レゼルヴァ・カルメネール
チリワインの最高峰「アルマヴィーヴァ」
フランス・ボルドーのメドック格付け1級シャトーである「シャトー・ムートン・ロートシルト」と、チリNo.1ワイナリーである「コンチャ・イ・トロ」が組んで世に送り出したチリの最高峰ワインが「アルマヴィーヴァ」です。
ボルドー最高峰の技術とチリ最高テロワールが融合して造り出されたワインであり、著名ワイン評論家のロバート・パーカー氏は、パーカーポイントを94+点の高得点を付けています。
> 2017 アルマヴィーヴァ
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